J2昇格を目指す栃木SCのスタートミーティング及び新入団選手記者発表が、宇都宮市の表参道スクウェアで行われた。本来はチーム内だけで行われるスタートミーティングをあえて報道陣に公開した。その意図を柱谷幸一監督は「自分たちが『こういう考え方でやる』ということを報道陣の方々に見てもらい、約束をする」と話した。
○スタートミーティング
・新井賢太郎社長
「これからみんな同じ船に乗り合わせたわけです。同じ船というのは運命共同体。進路を真っ直ぐJリーグへ向けて頑張っていきたいと思います。私たちはそれぞれの役割の仕事を一生懸命やっていきます。皆さんもそれぞれの役割の仕事をこなして頂いて11月にはJリーグ昇格記念の大パレードを計画できるよう、頑張って頂きたいと思う。ハシラ監督(柱谷監督)に私は全て任せています。あとは皆さんに頑張って頂ければ。私が言えるのは、とにかく死力を、最善を尽くして栃木SCをJリーグへ上げる。この歴史的な瞬間に、皆さんが同じ船に乗り合わせるという幸運を掴んで欲しい。今年はどうぞよろしくお願い致します」
○コンセプト(パワーポイントを使用しながら柱谷監督が説明)
「まずサッカーの理念。理念というのは変わらないもの。山形、京都の監督になってから、この3つ(結果、内容、フェアープレー)は、どこのカテゴリー、チームでも守っていこうと。
・結果(Winner)=絶対に勝つ。結果を残す。勝者になる。
・内容(Aggressiveness)=アグレッシブに戦う。自分達から積極的に仕掛ける。いいゲーム内容で戦う。
・フェアープレー(Play Fair)=汚いことをして勝っても価値はない。
この3つを頭に入れておく。ゲームをやる前にこの3つのことを考える。今日から1年間みなと戦うのだけれども、この3つを達成できたかを頭に入れて1年間やる」
続いてコンセプトの具体的な中身に関して触れた。掻い摘んで記せば、こんなことになる。
「結果」ではJ2昇格基準が4位であろうとも(現時点では確定していない)優勝、トップに立っての昇格を明確に定めた。目標とする勝点は83。これは昨季の王者・佐川急便SC(今季からSAGAWA SHIGA FCに変更)を意識したものである。SAGAWAを超えることを強く強調した。「プロである以上、当たり前」としたのがホーム全勝。観衆に「もう一度、来たい、見たいゲームをする」ことでリピーターを増やす。勝点を83以上に積み上げるために、「1点差で負けているゲームをドローに持ち込むこと」、「(スコアが)1対1で推移しているゲームで勝点1を3にする」勝負強さを求めた。
「内容」では、「常にゴールを取るためにプレーすること」を強く訴えた。その手段としてビルドアップ、カウンター、サイドチェンジ、ボール奪取が挙げられた。DFラインと前線のラインをコンパクトに保ちながら展開するサッカーを志向。待ち構えるのではなく前に出て高い位置でボールを奪い、素早い攻守の切り替えを図り、全ての選手が攻守に参加する。GKも含めて。コンパクトフィールドを創りながら、速さ、高さ、強さ、巧さなど個々の特長、武器を生かして局面を打開する。そして、「1対1では絶対に負けない」。1対1が出来たら自ら仕掛け、逆に仕掛けられたら抜かれない。「1対1で勝てない奴は使えない」と豪語した。
無駄なファールにより相手にチャンスを与えない。レッドカードで数的不利なゲームにしない。イエローカードの累積による出場停止を食らわない。この3点が「フェアープレー」の根幹であるが、「子供達にフェアーに戦う姿勢を見せる」ことを付け加えた。これは子供達に汚いプレーを真似させないように、地域に愛されるチームになるためには、フェアーなプレーが必要不可欠であるとの考えからである
諦めない。弱音を吐かない。万全の環境でなくても言い訳しない。一瞬でも集中力を切らさない(つまり、アラートな状態を保持すること)。自分の特徴を相手に伝え、相手の特徴を掴む上でコミュニケーションを十分に取る。J1、日本代表、海外挑戦と無限の可能性が広がっていることから現状に満足しない飽くなき向上心を持ち続け、闘争心を前面に押し出して戦うことが「メンタル」面で重要であると説いた。
プロフェッショナルとしてオフ・ザ・ピッチでは、「全ての時間をサッカーの為に」。トレーニング、ゲーム、サッカーにマイナスになることを一切やらない。それは、栄養管理、休息の確保、時間厳守、挨拶、ファン対応に集約される。プロとしての自覚が欠けるならば、「アマチュアで、趣味でサッカーをやってもらいたい」と言い切った。
昨年はぼやけていた地域貢献活動にも今季から積極的に取り組んでいく。基本的に休みになる月曜日には二人一組でのテレビ、ラジオ出演の他に、小学校の体育の授業でサッカーを教え、道徳の時間には自らの体験や夢を持つことなど(「夢プロジェクト」)を話す機会を設ける。口先ばかりではない地域密着型クラブの実現を目指す。
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