ホーム > 戦評 > TMレポート:対横河武蔵野FC戦@栃木SC通信

TMレポート:対横河武蔵野FC戦@栃木SC通信

2008年2月17日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

 開幕を待ちきれないサポーターがスタジアムに集った。その数、およそ450人。2、3年前の状況を知るものには信じ難い数字である。ホーム、アウェーを問わずに駆け付けるサポーター数人が寒さに耐えながら、来るべきシーズンに思いを巡らせて静かに選手の様子をチェックする。それが、これまでシーズン前の当たり前の光景だったからである。“異常”なまでの観衆の数からは、栃木SCの認知度が高まり(サッカー熱の高い足利という土地柄も影響しているのだろうが)、注目度がより一層増したことが伺え、加えて「今年こそJへ」という期待感も伝わってきた。千葉キャンプで3試合、昨日はJ1の横浜Fマリノスとトレーニングマッチ(TM)を行ったが、全てがアウェーゲームだった。つまり、対横河武蔵野FC戦が今年初めての地元でのTMであり、新チームのお披露目となった。「たくさん見に来てくれたのでゴールを見せたかったが、残念だった」と柱谷幸一監督。ゴールを奪っての勝利を早速、届けたかったが、思うに任せなかった。

前日からほぼ総入れ替えの栃木SCは、サテライトの選手が大半を占めた。スタメンはGK武田博行、4バックは左から入江利和、山崎透、川鍋良祐、赤井秀行、中盤はボランチに久保田勲と鴨志田誉、左ワイドに深澤幸次、右に高安亮介が配され、稲葉久人と坂本勇一が2トップで起用された。交代は以下の通り。武田→柴崎邦博(後半13分)、稲葉→石舘靖樹(同)、高安→小林成光、深澤→佐藤悠介、鴨志田→向慎一(後半32分)。

「多少ピッチが緩く、風も強かったので中盤でつけるパス、奪ってからの最初のパスでミスが起き、2トップに(ボールが)収まらなかった」(柱谷監督)

核と目されている選手はベンチに控えた。相手はJFLに属する横河。アピールするには十分な時間と機会を与えられた。しかし、好機をものにできなかった。立ち上がりに何度か素早い攻守の切り替えからゴールに迫るも、次第にトーンダウンしてしまう。選手間の距離が遠いためにボールが繋がらない。前線でボールを収められないから飛び出しやサポートに行けない。ボランチからの配球も少なかった。リズムが乱れた原因である。「ボールをつけてもらってからさばくことが全然できていない。できるように徹底しないと」。久保田は組み立てを図れなかったことを悔やみ、「自分の準備不足です。イメージは出来ていても、頭が追い付かない」と反省ばかりが口をついた。横河のひとつの特長であるロングボール攻撃には一度、冷や汗をかかされてから川鍋を中心に修正ができたものの、守から攻へと移行する際に中盤で何度も引っかかる攻撃面の微修正はきかなかった。効果的だったカウンターも鳴りを潜め、時間と手間が掛かってしまう。DFラインからトップにロングフィードが入り、右の高安がドリブルで仕掛け、上げたクロスをファーサイドで稲葉が頭で合わせた絶好機も、GKに阻止されてしまった。

アタッキングサードにボールを運べているのに勝負しないで逃げてしまう。ボールは中盤から最終ラインまで下がり、結局は苦し紛れのロングボールを蹴っては拾われてばかり。その繰り返しに不満を抱いた柱谷監督からハーフタイムに指示が出る。

「アタッキングサードに入ったらクロスを上げ、トップにつけてから3列目が入っていく。ゴールに直結するプレーをしないと点は取れない。思いっきりボールを入れて行こう」

相手のDFラインに張り付いていた2トップが機転を利かせた動きをするようになり、全体の運動量が上がるとボールの循環も改善された。2度も招いてしまった窮地を辛うて脱し、FWとして石舘が投入されてからは前にボールが入り始める。起点が構築されたことで流れを手繰った。その石舘が好機を演出する。右から出したパスを中央の深澤がスルーし、後方から走り込んだ鴨志田が左からシュートを放つ。DFを完全に釣った連動したカタチからのフィニッシュだったが、間一髪でカバーされ逸機してしまう。その後もショートCKから深澤とパス交換した久保田が突っかけ、Pボックスに侵入。フリーで右足を振り抜くが精度を欠いた。枠を大きく外れる。前後半90分でゴールネットを揺らすことは叶わなかった。

「勝ちたかった。90分のチャンスをもらえたのでアピールできれば・・・」

消化不良に終わった試合をそう振り返った深澤。歯がゆさはスタメンに名を連ねた選手全員に共通する思いだろう。

スコアレスの結果よりも個々のプレーに対してフラストレーションを感じながら、柱谷監督は90分近く選手がプレーできたこと、状態の悪いピッチでプレーできたことの2点を収穫とした。前線に怪我人が多いことで攻撃面のトレーニングを積めない点はマイナスだが、守備は計算が立ち、日程も順調にこなせていることから現段階では「イメージ通り」と語った。

トレーニングマッチ 栃木SC0(0-0、0-0)横河武蔵野FC @足利市

<横河武蔵野FC>GK金子芳裕、DF小山大樹、瀬田達弘(→熊谷寛)、大澤雄樹(→西口広海)、片山育男、MF太田康介、中島健太、遠藤真仁(→常盤亮介)、野木健司(→柳沢晶)、FW長沼圭一(→岡正道)、高橋周大

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: TMレポート:対横河武蔵野FC戦@栃木SC通信

このブログ記事に対するトラックバックURL:

コメントする