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優勝記念コラム@栃木SCジュニアユース通信

2008年2月19日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

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10月20日に開幕した第5回栃木県クラブユースサッカー連盟(U-14)新人大会。4チームずつ4グループに振り分けられた1次リーグを全勝(FC那須リナート、ウーヴァSC、FC佐野)した栃木SCジュニアユース(以下、栃木SC)は、2次リーグに進出するも1勝1分1敗(AS栃木△、ヴェルディSS小山×、足利ユナイテッド〇)の3位に終わったことで、5~8位決定戦に回った。先週、12月9日にウイングス鹿沼を9-0と退け、FCファイターズとの5位決定戦に臨んだ。

栃木SC・花輪浩之監督が試合前に強調したのが、「アグレッシブさ」「妥協しない」「仕掛けること」の3点。これまで戦ってきた新人戦7試合の成果を最終戦にぶつけることを求めた。

イニシアチブを握ったのは上下ホワイトのユニホームに身を包んだ栃木SC。右ワイドとサイドバックのコンビーネーションから効果的なアタックを繰り返す。サイドからの崩しを可能にしたのがダブルボランチ(タッチ数の多かった№7の子は立ち居振る舞いが様になっていた。将来有望)。攻守に冴えをみせる。セカンドボールを拾いまくり、抜群のキープ力を利してサイドにボールを散らした。中盤での優位性を生かして優勢に試合を進める。先制点は相手がもたつく間に隙を付いて奪った。GKが前に出ていたところを見逃さずに放ったループシュートは綺麗な弧を描きゴールに吸い込まれる。前掛かりに攻め立てた姿勢が結実した。

30分ハーフの後半もFCファイターズを圧倒する。大半の時間を敵陣で過ごした。クロスバーに2度も嫌われ、左サイドを再三えぐるも力んでしまいシュートはGKの守備範囲内に。好機を逸し続けたことで追加点は得られなかった。前半からカウンターに活路を見出していた相手に背後を取られるシーンも散見されたが、個で勝ったことで決定機は作らせなかった。自分達の時間帯が延々と続いた割には記録したゴール数は1と寂しく、攻撃面に物足りなさと課題を残したものの、1-0と勝利で今季を締め括れた。

第5回栃木県クラブユースサッカー連盟(U-14)新人大会 5位決定戦 栃木SC1-0FCファイターズ @大平町運動公園

*メンバー表の確認を怠り、公式記録は配られなかったために得点者等の記載はできません。申し訳ない*



『感性を潰さないように』

「雑な守備でも、ここ2試合は完封できた。徹底的にボロボロにやられて、選手から修正点の相談があった時に答えていこうと思います」

実戦で痛みを選手が肌で感じること、そこから芽生える自主性を花輪監督は重んじる。カウンターから失点こそ喫しなかったが、コレクティブな守備で守り切ったとは言い難かった。それもそのはず。「守備のトレーニングはやっていない」とのこと。総じて寄せが甘く、個の能力に依存した守り方だった。それが2次リーグ敗退の要因だったようだ。レベルが上がれば問題が顕在化することは目に見えている。攻撃面に関しては幾つか意見が出てきているが、守備面にまでは関心が及んでいないそうだ。だが、敢えて監督からアクションは起こさない。敗戦から学ぶこともあり、トレーニングの糧になると考えているからである。そして、なによりも信念があるからだ。

「『こうしろ』というよりも、感性を大切にしたい。時には子供達の方が、先の先を考えていることもある。意見、アドヴァイスはします。でも、決定権は子供達にある。聞いてあげる。この年代はコミュニケーションが大切です。中学生くらいになると結構、考えてます。『何でそうしたのか』、『何をしようとしたのか』。失敗しても考えることが必要です。漠然とプレイするだけでは駄目ですから」

試合中、目を引いたのが花輪監督の選手に対する問い掛けである。常に疑問を投げかけることで思考を停止させない。「熱くなって大人になりきれない」部分もあるそうだが、ミスを犯しても耳に届いた叱責の声は数えるほどだった。なぜ?怒ることよりも、犯してしまったことの原因を個人とチームに探らせる。「意欲的で向上心の塊」と評するU-14の選手達の感性を潰さないことを肝に銘じながら日々、汗を一緒に流している。イマジネーションを殺ぐ抑圧的な指導は好まない。

思えば昨年、高円宮杯全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会でベスト8と躍進したチーム(現在のユース2期生に6人が所属)も夏合宿でディスカッションを交わし、一回り成長した。だから今は「下手な部分はある程度は目をつぶってます。それよりもストロングポイント、例えばスルーパス、オフ・ザ・ボールの動きなどの質を上げてあげることを心掛けている」。学年がひとつ上がる選手達の目標は、やはり高円宮杯ベスト8越えを果たすことである。花輪監督はクールダウンから戻ってきた選手達に聞こえないように、こっそりと言った。「ポテンシャルは当時よりも高く、現時点でのチームとしての纏まりもある」と。

「指導の仕方さえ間違わなければ、(ベスト8以上を)やってくれると思います」

優勝は逃したが、今後への確かな手応えを感じ取れた大会だった。

  

*2月17日。地元新聞杯を栃木SCジュニアユースは2年ぶりに制した*

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