『無名』
2008年2月 1日 大塚秀毅 | この記事のページ | コメント(0) | トラックバック(0)
著者:沢木耕太郎 満腹度:☆☆☆☆☆
祖父が他界する以前に借りた本である。常々、本は借りるものではなく、必然的に手元に届くものだと考えている。今回、その確信を更に強めた。届いてしまったのだ。沢木氏が実父を看取るまでを描いた本作は、祖父と孫という関係の違いこそあれ、非常に共感をおぼえる部分が多々ある。最期の時に立ち会えなかったときの心情など、あまりに酷似していて恐ろしいくらいだった。亡父の歴史を綴る。親子関係が良好であろうとも、容易な作業ではないがそれをやりきってしまったところは、さすがと唸るしかない。『壇』に続く、渾身のノンフィクションである。
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