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U-23日本代表対U-23カメルーン代表
2008年6月14日 大塚秀毅 | この記事のページ | コメント(0) | トラックバック(0)
北京五輪本番で対戦するナイジェリアを想定した強化試合に、U-23日本代表は挑んだ。
トゥーロン国際を経てチームのベクトルが定まったのだろう。最終予選時よりも攻守において整理がなされていた。数的優位を攻撃、守備において作り出しては、カメルーンの身体能力の高さを引き出させなかった。プレスがしっかり機能していたのは以前よりも1トップに配された森本の守備への意識が格段に高まったからであり、トップ下に起用された谷口の存在が大きい。所属チームではボランチを務める谷口だが、競り合いや空中戦に負けないフィジカルの強さ、ミドルを狙えるシュート力、後方から機を伺い飛び出せる力など、ひとつポジションを上げてFWと流動的に絡めるのは面白いアイディア。距離感の修正を図れれば、攻撃に厚みが生じるのではないだろうか。
8分に梅崎の右クロスからの絶好機を外した森本。このチームは1トップへボールが収まらなければ攻撃力がダウンするだけに、Pボックス内のパワーと託されたボールを決死の覚悟でキープする力を限られた時間の中で養わなければならないだろう。森本への良質なクロスを上げた梅崎に今度は好機が訪れる。25分に左から田中がチャレンジして供給したクロスをコースを狙い済ましてボレー。的確にボールをとらえるもGKの好守に阻止された。決定機を2度も逸した日本だが、スピーディでアグレッシブなサッカーで終始、カメルーンを圧倒。守備陣もCKから危ないシーンを迎えるがGK西川がシュートを叩き落として事なきを得る。吉田と水本のセンターバックは相手FWにイニシアチブを与えず、逆に握る逞しさを披露した。中央の守備が強化されたのは好材料だろう。
森本のパスミスからカウンターを受けるなど後半立ち上がりの10分は、”不屈のライオン(カメルーン代表の愛称)”が牙を剥くも、上手くやり過ごし、李の投入でやや失速気味だったペースを取り戻す。その李は本田圭祐のパスからシュートを果敢に放つなど、持ち味を発揮して猛アピール。爛々と輝く瞳が蓄える闘争心はこのチームにとって不可欠なものとなりつつある。交代出場の李を筆頭に水野、上田、エスクデロ、伊野波(青山敏弘は出場時間が短すぎた)もスタートからのメンバーと遜色ない動きをした。伊野波は40分にオーバーラップから決定的なシュートを打つもブロックされてしまう。特色を出し切れなかったカメルーンであるが、最後の最後では足を伸ばしてシュートブロックするなど、元五輪王者の意地を垣間見せた。ロスタイムには水野がゴール前でFKを直接、蹴り込む。巻いて落ちる独特の軌道はゴールへ向かうも、クロスバーに嫌われ、ネットを揺らせなかった。好機を結果に繋げられなかったが、ゴールに迫れるように、脅かせる回数が増えたことは成長した証だろう。
平山というこの世代の核が抜けることになったが(最終メンバーの発表はまだだが選出は厳しい)、トップに安易にロングボールを蹴り込むサッカーからの脱却が図れ、局面をシュートパスで打開し、運動量とアジリティで勝負できるチームへと変貌を遂げられた。立ち上げ当時には全く存在しなかったワクワク感が、高揚感が伝わってくる。平坦ではない道のりを歩んできたことが無駄ではなかったことを、このチームは証明しつつあるのではないだろうか。確実に発展を遂げており、我々がカタルシスを得られるに足るパフォーマンスを見せ付けようとしている。
強化試合 U-23日本0-0U-23カメルーン @国立競技場
<日本>GK西川、DF田中、水本、吉田、森重(→伊野波)、MF本田拓也(→青山敏弘)、梶山(→上田)、本田圭祐、梅崎(→水野)、谷口(→エスクデロ)、FW森本(→李)
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