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戦評:TM 対ジェフリザーブズ戦@栃木SC通信

2008年9月27日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

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栃木SCがキャンプから試みているのが佐藤悠介のボランチ起用と、4-2-3-1(攻撃時には4-3-3)である。先の対大宮アルディージャとのトレーニングマッチ(TM)では、失点を喫したもののコンパクトな守備に確かな手応えを得た。一方で攻撃面に関しては課題が残った。リーグ戦再開を翌週に控えた大事な時期に、既に対戦を終えているジェフリザーブズ(以下、ジェフ)とのTMにて、新機軸の2度目のテストを行った。

スタメンと交代は下記の通り。

GK小針清允、DF斎藤雅也、鷲田雅一、照井篤、岡田佑樹、MF落合正幸、佐藤悠介、稲葉久人、小林成光、FW上野優作、横山聡(表記が4-4-2なのは、上野と横山が交互に入れ替わるため)

交代:横山→坂本勇一(前半4分)、坂本→深澤幸次(→前半33分)、深澤→(後半22分)

開始早々に横山が相手選手との接触により流血。担架でピッチ外へと運ばれ、ほどなく救急車が到着し、病院に運ばれた。スタンドは一時、騒然となった。口を切り、脳震盪を起こしたようだ。大事に至らないことを願う。横山の代わりに坂本がイン。

「ボールを奪う位置が低く、ゴールが遠かった。何本かいい攻撃が出来たが、決定的なシーンがなかった」

右サイドから攻略を図り、ショートカウンターを繰り出すも、アタッキングサードでの精度に乏しく、上野が振り返った通りフィニッシュに至った回数は数えるほどだった。16分、落合がコースを限定し、上野が奪ったボールを右の小林に叩いたカタチはスピーディで、理想的だったが、クロスは味方に合わなかった。

予想外といっては失礼だが鼻息の荒かったジェフに、CKから2度も好機を作られる。照井と斎藤が足に当てて事なきを得るも、セットプレー時にマークがズレル場面が多々あり、冷や汗をどっぷりとかかされた。前半終了間際にもCKから危機を招いている。先にゴールを許すことで勝率が下がることを中断期間前に痛感しているだけに、競り負けない、マークを外さないなど基本的な部分の徹底が求められる。

辛うじて難を逃れた栃木SCは、90分を通じて唯一の好機を掴む。斎藤のスルーパスに坂本が鋭く反応。抜け出してシュートを放つが、力なくGKの正面を突いてしまう。得点機を逸した。Pボックスに入る人数は、攻撃時に4-3-3となることで、これまでよりも増えるが、ゴールに繋がるような良質なボールが届けられなかったことで拙攻を重ねた。

後半も立ち上がりにCKから肝を冷やされるが、ジェフのシュートが弱かったことで命拾いした。繰り返しになるがセットプレーの対応力を高めなければならない。佐藤のボールタッチ数が増え、サイドチェンジを利して敵陣に侵入するも、そこから先がなかった。右の小林が立て続けにクロスを上げるが、飛び込んだ深澤は一歩遅く、稲葉のヘディングシュートは枠を反れた。

ワイドにボールを動かし、中央をこじ開けようとしたジェフ。際どいシュートが枠を捕らえるも、GK小針の好守で持ちこたえた。背後から追い越しをかけられ、相手にPボックスへと攻め入られるなど劣勢に回った原因として守備力の低下が挙げられる。

「ボールのない時の読み、スクリーンする意識は高い。カモ(鴨志田誉)、シン(向慎一)と変わらない」

柱谷幸一監督の佐藤の守備面に関する見解である。確かに佐藤の攻撃の芽を摘み取る、例えば上手くファウルで進撃を食い止めるなどのプレーは秀逸である。危機察知能力は低くはない。だが、寄せが甘く、戻りが遅いためにバイタルエリアを埋めきれず、ジェフにミドルレンジからシュートを浴びもした。ボランチ2試合目であることから、パートナーである落合とのコンビネーション、周囲との連係がまだ浅いことが露呈された。攻撃を跳ね返しきれなくなった際、柱谷監督は佐藤を一列前に上げ、落合と鴨志田を組ませることで守備力を向上させるオプションを用意している。そのあたりにぬかりはない。

互いにゴールを奪えずに試合は0-0でクローズ。「前にターゲットを増やし、悠介の展開力、イナのスピードを活かす」4-2-3-1の2度目のトライを終えた柱谷監督は、「いい展開とポゼッションが出来ていた。前回よりもいいカタチが作れている」と総括した。一方で、「攻撃のアベレージを上げていきたい」とも話した。つまり、極端に少ない攻撃回数を増やさなければならないと感じている。そのためには、対大宮戦でも課題だった、ボールを奪ってからのファーストパスを丁寧に扱わなければならない。ジェフのプレッシャーは強くなかった。しかし、怖がってしまった栃木SCの選手は、易々と相手にボールを差し出してしまうなどの軽率なミスを犯し続けた。自ら首を絞めているのである。こんなシーンがあった。照井が前に出てインターセプトに成功。左前方にフリーの稲葉がいたが、パスは稲葉にではなく、相手に供給されてしまった(照井は高さ以外にも、組み立ての部分で無難なプレーをしていただけに勿体なかった)。思わずベンチで頭を抱えた柱谷監督。せっかく手にしたボールを譲り渡してしまっては、コンセプトのひとつである素早い攻守の切り替えが出来るはずがない。安易なミスを減らさない限り、好守からのダイナミックな展開は望めない。

結果が残せなかった以上に、内容に欠けたことが気掛かりである。

トレーニングマッチ 栃木SC0-0ジェフリザーブズ @河内総合運動公園陸上競技場

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