蛮行による苦痛
2008年12月13日 大塚秀毅 | この記事のページ | コメント(0) | トラックバック(0)
北京五輪、男子ハンマー投げで5位だった室伏広治。
2選手の失格により3位に繰り上がり、2大会連続のメダルを獲得した。
室伏は手放しで喜べないのではないか。
実際、複雑な心境を吐露している。
2位のワジム・デビャトフスキー、3位のイワン・チホンは好敵手であり、仲間でもある。
切磋琢磨してきた選手が禁止薬物に手を出していたとは、信じたくない事実だろう。
アテネ五輪でもアヌシュがドーピングを犯したことで、金メダルを手にしている。
相次ぐ、絶えることのない愚行に心を痛めているのことは想像に難くない。
真摯に競技と向き合っている室伏にとっては耐え難い苦痛だろう。
今回の失格の対象となった薬物、筋肉増強効果のあるテストステロンは元々からだに内在する男性ホルモンであり、個人差があることから人工的か否か、白黒の判定が難しいことで知られている。
陽性反応が出てから失格の認定に至るまで数カ月を要したのは、慎重に検査を進めたからである。
今後も同様の薬物を使用した違反が起こらないとは限らない。
根絶に向けて取り締りを強化するためには、抜き打ち検査を数回繰り返すなどの対応が必要だという。
何度も検査を受けた選手はグレーと見なされているわけで、気持ちいいものではないし、疑念を抱かれていると思うことでトレーニングに対する集中力は殺がれる。
著しくパフォーマンスが落ちる可能性は低くない。
常に疑いの目で見られながら競技を行わなければならないことほど悲しいことはない。
一部の人間の蛮行によりその他大勢のアスリートが多大な被害をこうむり、見る側も猜疑心を抱かざるを得ない状況は回避しなければならない。
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 蛮行による苦痛
このブログ記事に対するトラックバックURL:
- 新着記事
- カテゴリー
- Pages
- Archives
- Comments
-
- TrackBacks
-
- Tags
- Feed
- Search
-
コメントする