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『WORST 外伝』

2009年9月 9日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:高橋ヒロシ 満腹度:☆☆☆☆☆

かっちょえー、武装戦線。もう、成り立ちからして鳥肌ものだし。そんな意味がチーム名にあったのか、と。恵三もエレガントだねえ。武骨な始まりだけど、7代目まで続くスタイリッシュさは、初代の頭(かしら)の影響が強かったのねえ。どんどん、武装ものをください、高橋さん。がっつり受け止めますから。笑

『バガボンド 31巻』

2009年9月 5日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:井上雄彦 満腹度:☆☆☆☆☆

殺し合いの螺旋から降りようとしているのか、それとも・・・。円の話は興味深いですなあ。巻末の井上氏の言葉も。

『池袋ウエストゲートパークⅨ ドラゴン・ティアーズ 龍涙』

2009年8月27日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:石田衣良 満腹度:☆

エッジが利いてない。なんかソリッドじゃないんだなあ。マコトのキャラも微妙だし・・・「金くれ」とか話の流れにしても、それはどうなの?と。「家なき者のパレード」くらいかな?この作品の、ストリートが舞台だからこそ伝えられるメッセージを感じられるのは。

『リンダリンダ クローズ外伝』

2009年8月22日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:ゆうはじめ 満腹度:☆☆☆☆

ついに、リンダマンにスポットライトを当てたかあ。やるねえ、高橋ヒロシ。鈴蘭のレジェンド、リンダマンのストーリーはものすごく興味深い。ファン待望の連載では?これはいいね。絶対に完結させてくださいね。爺ちゃんとリンダマンのシーンは涙なしには語れないねえ。

『ドロップ 7巻』

2009年8月22日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:品川ヒロシ 満腹度:☆☆☆

小説とは異なった面白さが漫画にはあるからいい。マサトの悲しみは深いねえ。

『グラスホッパー』

2009年8月20日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:伊坂幸太郎 満腹度:☆☆☆☆☆

著者自身が好きな小説と語っているだけのことはあり、本当に面白い。伊坂作品はオーデュボン以外は外れがないような気がする。どれも正直、悔しいくらいに面白い。今回もストリー設定がいいし、暗い話題を取り上げながらも、どこかクスッと笑えるところで、なんとも鬱々としそうなところを緩和していて、凄い!というしかない。秀作と巡り合えると幸せですなあ。

『思い出トランプ』

2009年8月 8日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:向田邦子 満腹度:☆☆☆

人間の恐ろしさを、さらりと書いてしまうから凄い。凝った表現が嫌らしく感じないのも上手いなあ。とにかく、上手いの一言です。文章も人間の心理描写も。次回も向田作品で勉強します。比喩とかタメになるなあ。太田光のリスペクト&リコメンドが理解できる。

『夢の中まで左足』

2009年8月 1日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:名波浩 満腹度:☆☆☆☆

血のにじむような努力をしなければなれない、左利き。だから、好きです。右利きの冴えない草サッカー小僧は、名波浩が。第一印象はとても悪く、この人、なんでいつも、疲れてんだろう、なんて思っていましたが、その感想は徐々に変わり、途中からは左足に釘付け。もの、レフティ好きにはたまらん選手でしたね。ありがたいことに昨季はヤマハスタジアムで生の名波を拝めたし。ライターやっていてよかったな、と。名波の真骨頂のパスからのゴールには敵ながら唸るしかなかったな。ホント、本文にもあるが、芸術家だよね。タイトルも最高。いつか、栃木SCの選手でも、それ以外でもレフティとこんな会話がしてみたいし、こんな本が書いてみたい。もっともっとサッカーを奥深く探求しなければ、と思わせてくれる。ありがとうございます。

『達人に訊け!』

2009年7月 2日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:ビートたけし 満腹度:☆☆☆☆

やっぱり、みんなさんぶっとんでるなあ。その道のプロは。ことに学者さんはやばい。一歩間違えばの世界に生きてらっしゃるなあ。しかし、たけしの切り返しというか、返しがいい。めちゃくちゃ対談前に勉強しているし、知的好奇心が強いからボンボン質問が飛び出るんだろうなあ。

『延長戦に入りました』

2009年6月 3日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:奥田英朗 満腹度:☆☆☆☆

真剣なスポーツ好きにはいらっとくるかもね。おいらも少しカチンときたけど、やっぱり著者も語っているようにクスッと笑ってしまうのからいい。スポーツの隙間をついた考察は素晴らしい。装丁からしてふざけてるから軽い気持ちで読むといいかもしれない。まあ、外れはない作家さんですからね。

『ボロボロになった人へ』

2009年5月30日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:リリー・フランキー 満腹度:☆☆☆

なんだろう。それほど感動しなかったのは、普通の感覚から脱しきれていないからかな。脱しようとの勇気がないからかな。たぶん後者だろうなあ。普通から逸脱することが恐ろしくこわいから、良作を読んでも心が感動することを拒絶してるんだろうなあ。これは由々しきことですぞ、と自分に投げかけてみる。普通ではないと思っていたのに、その実、中身はありきたりだったとは。自分に愕然。まだまだ、ですなあ。

『バガボンド30巻』

2009年5月30日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:井上雄彦 満腹度:☆☆☆☆☆

オイラもワクワクしたいなあ。巻末の井上氏の一言が大好きで、もちろん中身も好きなんだけども。そのパイオニア精神だよね。クリエーターの心意気は。それをなくしたら死んだも同然さ。なんて言い過ぎか?

『キャンバスの匂い』

2009年5月23日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:藤島大 満腹度:☆☆☆☆☆

珠玉のコラム集だね。師匠の旨みが全部凝縮された感じ。ラグビーコラムとはまた違った味わいに感激するしかない。といいつつ、ところどころ分からないところがあったのだけれども・・・。まあそこは追々、理解していければいいのかなと。理想形だね。師匠が綴るコラムは、僕の。またひとつ勉強をさせていただいた。そろそろ、東京に会いに行かなければならないかもなあ。

『ララピポ』

2009年5月11日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:奥田英朗 満腹度:☆☆☆☆

なんか劇団ひとりの小説みたい。リンクしまくって結局はひとつのところに行き着くところが。こんなことを書いてしまうとネタばれしてしまうか?ごめんなさい。奥田さんの作品には基本的にはずれがないので、今作品も面白かった。様々な人がいるから世界が成立していると。改めて実感。

『ラストサムライ 片目のチャンピオン武田幸三』

2009年4月16日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:森沢明夫 満腹度:☆☆☆

そんな真実があったとは。深夜の格闘番組で見かけた時から、ずっと応援していたが、まさかまさか。ますます好きになってしまった。愚直な生き方がいい。ラジャダムナンの王者になった時には震えたなあ。超合金最高。

『ドロップ 6巻』

2009年3月 9日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

原作:品川ヒロシ 満腹度:☆☆☆

漫画とは異なる面白さがある。映画化までされるとは・・・恐ろしいねえブログ王。

『魔王』

2009年3月 9日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:伊坂幸太郎 満腹度:☆☆☆☆

ハードカバーで読んだのを忘れ、文庫本を買ってしまった。それに気がついたのは第2章に入ってから。ありゃりゃ、間に合わなかった。確認したんだけどなあ。2度目でも退屈することなく、2回り目の面白さを味わいました。次は『モダンタイムス』にチャレンジ。買えないので借ります。。。汗

『ハンカチ王子と老エース』

2009年1月29日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:門田隆将 満腹度:☆☆☆☆

年代記というか、部史を紐解いていく作品はえてして退屈になりがちなのだけれども、やっぱり著者の構成が上手いのだろう。全く飽きることはなかった。昔日と「早実悲願の夏の甲子園優勝」のまぶし具合が絶妙で、これまた読み易い。斎藤佑樹が鬼になった話は有名であるが、再び触れてみても新鮮味を感じるから不思議だ。これが古本屋で100円とは。もとが取れ過ぎて困った。

『ラグビー大魂 DAIHEART』

2009年1月19日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:藤島大 満腹度:☆☆☆☆☆

ラグビーが惑星に不可欠なように、楕円を愛する者にとって本書はなくてはならない一冊。師匠の全てが凝縮されており、ファン垂涎。楽しませていただきましたし、勉強させていただきました。まだまだ、道は遠い。

『魂の叫び』

2009年1月10日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:金子達仁、戸塚啓、中西哲生 満腹度:☆☆☆☆

なぜか入れ替え戦の身を引き裂かれるような刺激的な作品が読みたくなった年末年始。『秋天の陽炎』では踏み込み切れなかった部分を上手く描いているのが本書だ。それもそのはずで当事者自身の日記をベースに描いているのだから。あとがきで金子氏が記しているが、戸塚氏が見事なまでに中西の心情をすくいあげているんだ。絶妙、としかいいようがない、ポイントを押さえまくっているから読んでいて気持がいいし、入り込み易い。3人で一冊にまとめ上げるという手法が完璧にはまっている秀作である。中村憲剛が中西の14番を引き継ぎたくなった理由が本書に潜んでいる。

『流星ワゴン』

2009年1月 4日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:重松清 満腹度:☆☆

心が疲れている時、呼ぶんだなあ重松氏の作品が本棚から。不思議な力を持っていると毎回、思わされる。展開が緩やかだから中盤でだれてしまうところもあるが、親子の絆についてじっくりと考えられるとも受け取れる。過去に戻り、変わらない現実を受け止めるかあ。苦しい作業だなあ。

『秋天の陽炎』

2008年12月24日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:金子達仁 満腹度:☆☆

冒頭は引き込まれたが途中からトーンダウンしてしまった。電車移動時間内に読めてしまうくらいだから、とっつきにくくはないし、分量も適当だと思うが、著者も述べているように穴があるのが少々もったいないかと。完璧な文章など存在しないし、これが傑作などと胸を張る物書きなどいないと思うが・・・。もっともっと熱を注ぎ込んでもよかったかな、とひよっこが、それも大学の大先輩に言ってみたりする。対象との距離を取り過ぎているように感じなくもない。

『直伝 澤穂希』

2008年12月20日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:澤穂希 満腹度:☆☆☆

澤自身の平易な言葉で綴られたサッカーだけに止まらない、サッカー愛好家とその他へのメッセージ。個人的な発見は澤が両足で蹴れるということ。完全に右利きだと思っていた。左足の蹴り方がスムーズではないので。でも、実際は左利きで、そこから血のにじむような努力で両利きになったんだねー。知らなかったわ。未来のなでしこには是非とも目を通してほしい。明日からでも球を蹴りたくなるよ。

『むかしのはなし』

2008年12月12日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:三浦しをん 満腹度:☆☆☆☆

昔話を現代に置き換え、リメイクした作品集。温かい文章が中身を引き立てる。昔話も幼き日に聞いていたものとは違っていたし・・・面白かったわあ。

『バガボンド 29巻』

2008年11月29日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:井上雄彦 満腹度:☆☆☆☆☆

哲学的な要素が濃く、一読しただけでは容易に理解できない。でも、伝わるんだなあ。その境地、いつかは達したい。沢庵坊、いいねえ。柳生のじいさまとの掛け合いが面白い。

『ケニア!彼らはなぜ速いのか』

2008年11月27日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:忠鉢信一 満腹度:☆☆☆

非常に興味深い。昨日放送されたダ・ヴィンチ幻の作品の真贋くらい。ケニア人だから、で片付けていた陸上での速さ。が、物好きな学者さん達は色々な仮説を立てては、謎に迫っている。たまらなく好奇心をかきたてられる。著者もそのひとりで、かなり濃密なルポを書いているが、結末がなんとも腑に落ちない。勿体ないなあ。

『浄土』

2008年11月21日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:町田康 満腹度:☆☆☆

毎度のぶっとびー(by宮沢りえ)。おそろしいほどに理解し難いが、それでもなんとなく面白く感じるから小説家さまは凄いと痛く感じ入るばかり。最初の2編は厳しいが、「あばば踊り」あたりから癖になるね。最後は町田節炸裂。ストレスの溜まっている人にはお勧めできない面倒臭い一冊です。

『鈴木亜久里の挫折』

2008年11月14日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:赤井邦彦 満腹度:☆☆☆☆

特定の金持ちが、柵の中をぐるぐる。クレイジー。いままで一度たりとも全部を通してみたことがないF1。なにが面白いの?それが少しだけ、鈴木亜久里の冒険により理解できた気がする。オールジャパンの夢は道半ばで頓挫したが、それを挫折と捉えるのはどうかと思う。少なくとも亜久里の中ではそうではないのだから。車馬鹿達のチャレンジには胸躍る一方で、亜久里に経営の才がなかったにしても、スーパーアグリを支えようとしなかった日本人と日本企業には辟易した。スポーツが根付くには、まだまだ時間を要するだろう。悪趣味なバッグを売りまくっているサマンサタバサのやり方には共感できないが、亜久里を助けた社長の心意気には胸を打たれたね。そんな人物がたったひとりだったことに改めて落胆。骨のある日本人はいないのかねえ。

『さまよう刃』

2008年11月11日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:東野圭吾 満腹度:☆☆☆☆

まさに今日のひき逃げ事件が、この作品に関連したテーマだっただけに深く考えさせられた。未成年の扱い方に関して。「18歳論」に異論はないし、更生が適切だとは思えない。現行の法制度では被害者は報われない。しかし、だからと言って復讐を正当化していいものなのか。答えは非常に難しい。最後はもっと劇的でもよかったような気もするが。

『おやすみ、こわい夢を見ないように』

2008年11月 4日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:角田光代 満腹度:☆☆

期待度が高かっただけに少々がっかり。基本的に尻切れが嫌いだから、含みを持たせた終わり方は受け付けないんですよ。お子ちゃまだね。余韻を楽しめない。酒もそれほど飲めるわけではないし。日常の恐怖は感じられたが・・・もう一味欲しかった。

『リアル8巻』

2008年11月 4日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:井上雄彦 満腹度:☆☆☆☆☆

いいよ、野宮。やっと見つけたな、夢。進むべき道。笑いたいやつは笑えばいいさ。愚直な男はかっこええぞ。今回も泣けるわあ。

『ひらめきの導火線』

2008年10月11日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:茂木健一郎 満腹度:☆☆☆

啓発本なのかな?「自分の可能性に火をつけろ!』と謳ってるし。プロフェッショナルでお馴染み、茂木さんの著書。トヨタ方式とノーベル賞を軸にお話を展開。凄く読み易いが、読解力が乏しいため、分かりにくい部分も少々。近年の欧米志向に対する警鐘、日本人の価値観に対する誇りを強く訴えてます。よくよく考えれば、欧米から下に見られること自体がおかいしいことに気がつく。日本人だって負けていない。劣等感を払拭してくれます。

『WORST 21巻』

2008年10月 8日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:高橋ヒロシ 満腹度:☆☆☆☆☆

またしてもヤンキー漫画の域を脱したね。凄まじいほど作品が成長している。天地の闇に差し込む花の光。いいタイマンだったぁ。中途半端な優等生ではなく、ヤンキーとして青春時代を過ごせばよかったなあ、と若干の後悔も芽生えたり、芽生えなかったり、ラジバンダリ。今後はどんな展開をみせるのか。武装戦線が軸になっていくのかなあ。楽しみだわ。まだ、死ねない。

『檸檬のころ』

2008年10月 7日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:豊島ミホ 満腹度:☆☆☆

ふつうの人の日常をふつうに描いた作品。だから、あまり抑揚はない。でも、くだらない作品ではないので、甘酸っぱい青春をプレーバックしたい人にはおススメですかね。「ジュリエット・スター」がいい。珠紀のしれっとしたところとか。映像化されたようだが、栄倉に谷村では原作の世界観がおそらく出ない。別個のものと割り切れば見れなくはないのだろうが、原作を愛する人には厳しいだろうなあ。ロケ地は栃木らしい。

『幻夜』

2008年10月 2日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著書:東野圭吾 満腹度:☆☆☆☆

人間の美醜が、これでもかってくらい見事に描かれている。さすが、最も旬な作家さん。どうやら『白夜行』の続編らしいのですが、途中まで『幻夜』を脚色したのがドラマ版『白夜行』だとばかり思ってました(原作を読んでいないので)。当然ながら共通点が多いのでね。今作は一方通行の愛なので、ちょいと寂しいかな。描写もグロテクスだし、インパクトを残そうと過剰になっている部分があるような。そちらにきをとられれて、肝心の部分が抜け落ちているようにも思えるのだが。この作品も主演はやっぱり綾瀬だよね。それ以外に適役が思いつかない。2作を本当に理解したければ『風と共に去りぬ』を読まなきゃ駄目だね。なので、読みますわ。

『映画篇』

2008年9月26日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:金城一紀 満腹度:☆☆☆☆

陰と陽の使い方、配分が絶妙な作品。短編の連続なんだけど、キーワードで繋がれていて、ぐいぐいと引き込まれてる。個人的には巻頭の「太陽がいっぱい」が、いいかなあ。最後はほろりとさせられるけど、天才・金城的ではないし、「ドラゴン怒りの鉄拳」も捨てがたいけど、やっぱり「太陽がいっぱい」だね。まあ、とにかく面白いです。かなり待たされて借りられた作品なので、少々採点は甘めですが、そのあたりはご勘弁を。龍一のセリフがかっこいんだ。気になる方は、探してみてください。才能とは・・・というくだりです。

『5年3組リョウタ組』

2008年9月16日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:石田衣良 満腹度:☆☆

夏目漱石大先生の『坊ちゃん』を読んでいないから、2008年版の『坊ちゃん』と言われてもピンとこない。悩める児童と先生に向けれた著者の愛のあるメッセージが詰まっているが、もはや学校組織からの「卒業」(おぉ、尾崎っぽい)を果たしているものには、それほど感ずるところがない。新聞に連載されていたようなので、制約もたぶんにあったのでしょう。思い切りに欠けていた。良太先生も、もうひとつかな。突き抜け度がやや不足。染谷もね。

『あぁ、阪神タイガース―負ける理由、勝つ理由』

2008年9月 9日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:野村克也 満腹度:☆☆☆☆

新刊ラッシュのノムサン。『無形の力』など著書は多数あるが、本書が最も面白い。ボヤキが少なく、的確に阪神の癌に関して指摘している。これほど赤裸々に関西の人気球団をえぐった作品はないのではないか。苦言の中にもノムサンの野球に対する愛がひしひしと感じられて心地いい。今朝の朝刊に続投の記事が。球団は後継者育成を条件にしたらしが、ノムサンは伝統を作るためには必須事項と後継者を育てることを考えているだけに、フロントとの関係は結構、良好なのかもしれない。

『歩いても 歩いても』

2008年9月 5日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:是枝裕和 満腹度:☆☆☆

安直なホラー映画よりも全然、怖い。家族が受けた心の傷から派生する恨みは根が深い。主人公の父親と母親が憎たらしいんだ。これでもかってくらいに。そこが堪らなくもあり、フラストレーションが溜まりもする。全体的な印象としては映画のための脚本なのかな、と。描き方がね。映像では阿部ちゃんが主演らしい。まさにはまり役だね。DVDでもレンタルしようかしら。

『非正規レジスタンス』

2008年9月 4日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:石田衣良 満腹度:☆☆☆

エッセイと内容が被ってる。取材対象が一緒だし、マコトがコラムのネタを探すように石田氏も限られた時間の中で作品を作り上げなければならないので、仕方がないのかもしれないが、この作品の肝であるスピード感とグレーゾーンのトラブル解決が薄まっている印象は拭えない。マコトも大人になり、舞い込む依頼が変わるのは致し方のないこともしれないが。

『最も愛される監督・原博実』

2008年8月29日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:西部謙司 満腹度:☆☆☆☆

ヒロミ、ラブ。郷土の大先輩はシンプルでかっちょいい。エンターテイメントをとことん追求する姿勢に感服。若手に対する眼差しも素晴らしい。ストレートで分かり易い。愛される所以だね。いずれ仕事をすることになるであろうことからリサーチのつもりで購入したのだが、どうしてそんなことを忘れ去れる内容の肉厚さ。価格も分量も程よい。西部さんの突っつき具合もね。

キウィおこぼれ留学記

2008年8月27日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:小林聡美 満腹度:☆☆

小林聡美、そのものですな。この本は。人柄が如実に表れている。観察力はさすが、女優さんです。いいところみている。編集者の菊池に対する強烈なライバル心が笑える。ちびっと短期留学してみたくなる、かな?

『幸福な食卓』

2008年8月25日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:瀬尾まいこ 満腹度:☆☆☆☆☆

今の自分にジャストフィット(花金データーランドで覚えた英語なのだ)な小説だったなあ。だから、腹いっぱい満腹満足。朝の食卓を舞台に描かれる家族模様。アンバランスなバランスという不均衡が心地よくもあり、苦痛にもなる微妙なラインを跨いだり、跨がなかったり。家族って難しいユニットだよね。僅かな人数ながらベクトルが合わなくなると修正が極めて困難な厄介であり、だからこそ必要なものでもある。北乃きいと勝地涼は、はまり役だね。

『陰日向に咲く』

2008年8月23日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:劇団ひとり 満腹度:☆☆☆

コントのネタ帳の域を脱しないが、それでも面白い。某人物がリンクすることで物語りに厚みが生じている。プロット書きはさすがに上手い。起承転結も芸人さんだからこその旨味がある。映像化されたようだが鳴子、雷太、ジュピターさんは配役ミスでしょう。中身を見てみないと最終的な判断は出来ないが。鳴子に清純派の要素はいらない。ジュピターさんも凛とした雰囲気じゃないでしょう。小説と映画が別個ならば話は別なのだが。

『傷つきやすくなった世界で』

2008年8月12日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:石田衣良 満腹度:☆☆☆☆

カウンセリングを受けているような感覚に陥る。実際に受けているからよく分かる。時事問題を平易に解してくれるから助かるし、安心できて、共感も持てる。ここ最近は小説の方はパッとしない石田氏であるが、エッセイは磨きがかかってきたね。エッセイが書ければ食いはぐれることはない。そんなこといわれるとエッセイにも着手したくなるなあ。「深淵をのぞきこむ者はまた、深淵にのぞきこまれる」。本書で紹介されているニーチェの言葉は重い。

『静かなるホイッスル』

2008年8月 8日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:柴谷晋 満腹度:☆☆

好奇心に駆られる。聞こえない人のラグビー。健聴者でさえ困難な競技に挑む人々が世界中に存在し、世界大会まで催されている。我がジャパンは準優勝に輝いた。あのオールブラックスをも下しもした。むずむずしないわけがない。この1冊との出会いが人生を大きく変えるかもしれない。障害者であるボクが障害者スポーツに関心を抱くのは当たり前のこと。もっとレベルが上がったら、違うフィールドにも足を突っ込んでみたいと考えている。その中の選択肢の一つとして障害者スポーツがあり、たった今デフラグビーが加わった。

『落下する夕方』

2008年7月26日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:江國香織 満腹度:☆☆☆

擬音が凄く心地いいんだな。そして、参考になる。いつか使わせて頂きます。魅力的な女性は不思議ちゃんでちょっと間隔がずれていないと駄目なんだろうね。これはフィクション、ノンフィクションに関わらず。非日常を提供してくれるからこそ男は全てを投げ出して飛び込んで行くんだ。その気持ち痛いほど分かる。人生で必ず2人は、そんな小悪魔的な女子に会っていて、大半は傷を負っているはずだから。女子に掌の上で踊らされて。本作が面白いのは女性も小悪魔の虜になってしまうことだろうね。父性と母性の関係性は実に興味深い。

『蹴音』

2008年7月 5日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:三浦和良 満腹度:測定不能

キング・カズの名言、至言、金言がごっそりと詰まっている。章立てになっているところは興を殺ぐことからいただけないが、中身がとにかく凄いから問題なし。やっぱりベスト1は「足に魂こめました」で決定でしょう。アラサー世代としては。これに勝る文句なし。勇気と希望をたんまりといただきました。あざーす。

『レヴォリューションNO.3』

2008年7月 5日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:金城一紀 満腹度:☆☆☆☆

ザ・ゾンビーズの第一弾は荒削りながらも、続編への布石がしっかりと打たれている良作。『池袋ウエストゲートパーク』と、どうしたってトラブルシューターものだから被るが、それでも違和感なく楽しめる。ヒロシとゾンビーズとのストーリーは涙ものだね。ライトな感じが丁度いい。短編を繋げて映像化すれば、そこそこウケるだろうなあ。

『モンスターペアレント』

2008年7月 2日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

主演:米倉涼子 満腹度:☆

さすが、お台場冒険王。低視聴率女王を起用するとは肝が据わってる。インテリジェンスの欠片もないから弁護士役が似合わないったらありゃしない。これは毎度の約束であるお色気で数字を稼ぐしかないね。必至に脇を固めたけど、主演が野菜じゃ難しい。3話目あたりで録画を止めるだろうね。

『ウランバーナの森』

2008年6月20日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:奥田英郎 満腹度:☆☆☆

デビュー作の主人公に歴史的なポップスターを持ってくるあたり、かなり大胆。後の作品の着想は全てこの1冊に詰まっていることが理解できる。お盆に関して豊富な知識が得られる特典もあり、そこそこ楽しめる。ポップスターの精神的苦悩は想像でしかないのかもかれないが、ノンフィクションだと感じさせるところに奥田氏の巧さが垣間見られる。

『一流になる人 二流でおわる人』

2008年6月 3日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:野村克也、米長邦雄 満腹度:☆☆

とどのつまり一流になるには思考を停止せずに労を惜しまず、その道を探求しろというありがたいお言葉が並んでいるわけです。将棋の世界を垣間見られたような気になれたのがよかったかな。ちなみに、この当時ノムさんはタイガースの監督をしておりました。

『バガボンド 28巻』

2008年5月23日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:井上雄彦 満腹度:☆☆☆☆☆

作者の思いが作品に込められる、かあ。その時々の感情がダイレクトに作品に反映される。生じるムラ。機械では不可能な作業をしてこそ職人。武蔵と共に成長を遂げている井上氏の凄さに感嘆するしかない。巻末の短文、好きです。元気をもらいました。僕も、そう思う。

『サウスポイント』

2008年5月17日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:よしもとばなな 満腹度:☆☆

分かるんだ、よく分かるんだけど魂の力に乏しいのかな。最後の最後で入り込めなかった。ハワイに行くしかないし、ちょっとした霊体験をしないと難しいかもね。この本に共鳴するのは。でも、男の方がロマンチストであることは納得。それを、気持ち悪いと表現するところは面白い。己が男性だけにその発想はなかった。一途な愛が気持ち悪いかあ・・・。どうしたらいいんだろう。

『フィッシュストーリー』

2008年5月13日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:伊坂幸太郎 満腹度:☆☆☆

新たなる挑戦かな、今作は。緩急はほとんどないのだけれど、平坦なところが肝だったりする。タイトルのフィッシュストーリーは伊坂節が炸裂してるけどねえ。個人的には「サクリファイス」が好きかな。4編納められているが、どれも続きが書けそうな余韻を残している。他の作品にちょいちょい顔を出してくるのかもしれないと、密かに睨んでいるが、さて。

『WORST20巻』

2008年5月 9日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:高橋ヒロシ 満腹度:☆☆☆

珍しく疾走感に欠けた。最終局面に向けた静けさなんだろうなあ。これは狙いでしょう。いよいよ、かあ。天地の闇が意外と深かったことにビックリ。人間臭い一面も持っていたんだねー。単なるヤンキー漫画ではないところが今回は色濃いかな。終わっちまうと思うと寂しいわ。まだ、転がるかもしれないけど、転がすには相当の力が必要だわね。

『熱球』

2008年5月 3日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:重松清 満腹度:☆☆☆☆

ありふれた日常も、甲子園という使い古された言葉も、重松氏のフィルターを通ると新鮮に映るから唸るしかない。一流のシェフのアイディアは独創的ではないが、見事に他と異なる味付けをしてくれる。「逃げる」から「戻れる」。このキーワード、どっかで使わせていただきます。重松氏の作品を読むと心がほっこりするから、またいいんだ。病んだ身には。

『タグバナ。』

2008年4月23日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:田口壮 満腹度:☆☆☆

日本人メジャーリーガーで最も愛すべき選手ですね。オブラートに包むことなくモロだしの感情が素晴らしい。言葉にしないでかっこつけている選手が多い中で、これだけ開けっ広げに心情を吐露する選手は珍しいですよ。常勝セントルイス・カージナルスというチーム(現在はフィラデルフィア・フィリーズ所属)の雰囲気、そしてボスであるトニー・ラルーサの人柄がそうさせるのでしょう。ワールドチャンピオンになった功績は計り知れない。特にメッツとの大一番、クローザーのワグナー殺しは圧巻だった。あのドキュメンタリーもよかったなあ。それ以上にこの『タグバナ。』は面白いけどねえ。インタレスティングね。

『私の男』

2008年4月19日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:桜庭一樹 満腹度:☆

序盤に山場があり、それ以降はダルダルと文字が綴られているだけ。期待感が高かっただけに拍子抜けしてしまった。特段、秀逸な文章を書くわけでもないし、設定自体もインパクトとしては強くはない。終わり方もグダグダだった。核心部分をぼかしたのか、それともぼやけてしまったのか。判断は難しい。安易な比較は嫌いだけれど、『星々の舟』や『疾走』の方が刺激的だったなあ。TRや情熱大陸で著者のバックグラウンドを知ってしまったことが不味かったかもしれない。知識なしで挑んだ方が面白かった、かな。『赤朽葉家~』に期待?

『高校野球が危ない!』

2008年4月 9日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:小林信也 満腹度:空腹

オッサン、この程度かい。終盤の自分の体験談なんて要らない。主観入り過ぎだし。「僕」を使うなんて安易。()で心情を述べるのも邪道。高校3年生を審判に。これだけは提言として面白けどね。週刊誌のゴシップまがいの序盤の熱はどうしたよ。匿名多数に辟易した。

『下北サンデーズ』

2008年4月 8日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:石田衣良 満腹度:☆☆

映像が原作を越えてしまった。由々しき事態では。原作のストーリー展開よりもドラマの方が下北の味も、演劇界の清濁も上手く引き出せていたかな。千恵美と亜希子の対比もちょいと原作は薄い。時としてこんなこともあるものなんですなあ。

『雨の日のイルカたちは』

2008年4月 4日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:片山恭一 満腹度:☆☆

都合4編の短編が納められている。タイトルと『彼等は生き、われわれは死んでいる』は、そこそこ面白かった。初めと終わりの2作は、ちょっと退屈かな?さらりと読める、この著者独特の風味は随所に感じられる。春の休日の午後に最適なのでは。

『エコノミカル・パレス』

2008年3月15日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:角田光代 満腹度:☆☆

ピーターパンが青い鳥を探しているようなお話。個人的には精神がまいりそうなストーリー。主人公と重なる部分が少なくないだけに。淡々と綴られていく日常。ラストが物足りなかったかな。それがこの本のポイントでもあるのだけれど。刺激を欲するものには口寂しい。

『美丘』

2008年3月14日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:石田衣良 満腹度:☆☆☆

東京ラブストーリーのキャンパスバージョンてな感じかな?破天荒な美丘に振り回されながら逞しく成長していく太一。どうしても男は、少し感覚がズレた子に惹かれてしまうよね。アカナリカは理想の一部である。女子中学生がヤンキーに憧れる心情に近いんだろうなあ。おそらく。片山恭一、市川拓司もの、つまり泣かせる系の本作は最近、流行の携帯小説っぽく、その安っぽさが狙いだから、石田ふぁんには物足りないが、悪くはない。評価が割れるでしょうね。石田氏はどうもファッション感覚に乏しいように思える。美丘の比較対象として麻理が登場するのだけれど、そのファッションがいまいち。麻理の形容の仕方も池袋的で不似合い。勿体なかった。

『八月の路上に捨てる』

2008年3月 7日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:伊藤たかみ 満腹度:☆☆☆

高校生時代にミスチルのアルバムを聞いた時、これオレのこと歌ってるじゃん、と思った経験が甦る。つまり、自分の境遇を重ねられる小説。といっても特定の人物にしか当てはまらないので万人共通とはいかない。夢追い人で相方がいる人は激しく共感するのではないだろうか。敦と水城さんのやり取り、距離感は絶妙。余韻を持たせないところも著者の狙いなのかな。1時間程度で読めるのでお薦めですよ。

『武豊×オリビエ・ペリエ』

2008年3月 5日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:武豊×オリビエ・ペリエ 満腹度:☆☆☆

競馬界の2大巨頭の競馬感がキーワードを基に綴られている。対談形式で纏めなかったのは賢明な策だろう。巻末におまけ程度に対談が掲載されているが薄い。やはり、互いに自由に語ったことが奏功していることが分かる。この職人2人の流儀と信念は面白い。

『南の島の甲子園~八重山商工の夏~』

2008年3月 4日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:下川裕治 満腹度:☆☆☆☆

八重山から甲子園へ。悲願叶い大嶺祐太(現・千葉ロッテ)を擁する八重山商工が甲子園に辿り着き、その過程とその後を追った一冊。高校野球の歴史的な偉業を達成したチームを取り上げているが、試合の描写を極力抑え、その周辺と沖縄、もっといえば八重山の文化や空気感を前面に押し出すことで、ステレオタイプの野球本との差別化が図られており、読後が清々しい。著者は沖縄に明るい。八重山商工と伊志嶺監督の魅力をあますところなく引き出している要因だろう。蠱惑的な良作である。

『In His Times』

2008年3月 3日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:増島みどり 満腹度:☆☆

借り物ではない言葉。アスリートに決定的に必要な要素ではないだろうか。中田英寿のプロキャリア12年を回顧した本書は、中田自身の言葉で綴られているといっても過言ではない。著者としては痛恨だろうが、やはり中田の言葉のパワーが強過ぎて、途中にはさまれた文章が霞んでしまっている。とはいえ、インタビューしたのは著者であるから、引き出し方が絶妙でうまがあったことから訴えかけるような、強烈なコメントを取れたのだろう。対象者との距離が近すぎるとこには疑問をもたないでもないが、それもひとつの手法として書き手としては勉強させて頂きました。これに『敗因と』を混ぜると、ドイツW杯での中田に迫れるのではないだろうか。完璧な解答ではないが、ぼんやりと昔日の事件の真相が輪郭を帯びてくるのではないか、と考える。

『SPEED』

2008年2月26日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:金城一紀 満腹度:☆☆☆☆☆

ポップな文体が心地好い。『フライ・ダディ・フライ』で大活躍したヤツラが再集結。ちょこっとした社会の世直しを行う“ゾンビ”シリーズは痛快である。『レボリューションNO.3』も手に取りたくなる。さすが、天才・金城先生。いつも掴みが素晴らしく、そして最後まで心を鷲掴みにする展開力にはサッカー選手も舌を巻くに違いない。山下、面白すぎるゾ。

『夢を走り続ける女たち~女子マラソン炎の闘い~』

2008年2月24日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:増田明美 満腹度:☆☆☆☆

愛だね。これには満ち満ちている。マラソンへの、その過酷な競技に挑む選手へのリスペクトとラブが。語り口が柔らかく2時間ちょっとを苦なく、マラソンを楽しませてくれるのが増田さん。名解説者である。サッカー関係の方にも見習って欲しい。サッカー界でいえば風間さんとジローラモ(青島アナ的か?)がほどよくブレンドされた感じかな?とにかく、勉強になる。単に選手を追うだけではなく、マラソンの魅力をも伝えているから面白いんだなあ。ファニーではなくて、インタレスティングの方ね。序盤のいまだ物議をかもし出す選考に関する記述と実体験から得た心境は興味深い。新参者だからこそズケズケと物言える増田さんには脱帽である。これからもマラソンの伝道師として我々を引き付けて欲しい。

『第5の男』

2008年2月19日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:高木ブー 満腹度:☆☆☆

なるほどと唸ってしまう高木ブー自身による自己分析は鋭い。なるべくしてなった、とは言い得て妙。この言葉に全てが凝縮されているんじゃないかな。『だめだこりゃ』(いかりや長介)とはまた違った、シンガリにしか出せない味が出ている。

『クローズド・ノート』

2008年2月16日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:雫井脩介 満腹度:☆☆☆☆

最初はチープな小説だと馬鹿にしていたのだが・・・あれよあれよという間に物語の世界に引き込まれてしまった。要因として映像化されたことが大きいように思える。所謂「別に」発言で物議を醸した沢尻エリカが映画の主演を務めた。物語のキーパーソンとなる伊吹役の竹内結子の存在が沢尻とともに本作に絶妙なスパイスを加えている。想像できてしまうんだ。絵が。不思議だね。それはやっぱり2人の演技派女優におうところが大きいように思える。敢えて隆作役を読破するまで調べなかったことは逆に奏功したのかもしれない。ここはイメージを大いに膨らませた方が楽しくて、凄くよかったから。良作ですよ。沢尻が役作りに悩み、会見で少し仏頂面で臨んだのも理解できると思うよ、原作を読めば。難しいもの香恵を演じるには。

『アヒルと鴨のコインロッカー』

2008年2月11日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:伊坂幸太郎 満腹度:☆☆☆☆

悔しいが面白い。どうも最近は小説のトリックに簡単にはまり込んでしまう自分がいて悔しいのだが、それもそれでいいのかな、と。この人の小説には凄く残酷なことや台詞でも意外にすんなりと受け入れられてしまう不思議さがある。表現技法をかなり工夫し、人物設定や心理描写が巧みなのだろう。伊坂ふぁんにとっては叔母が『陽気なギャング・・・』の響野の妻、祥子であるところが堪らない。主人公が信頼を寄せる理由が分かる。ちと知らない人には理解し難いものがあるかもしれないのだけれど。ブータン、行ってみたくなりませんか?

『アンダースロー論』

2008年2月 4日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:渡辺俊介8(千葉ロッテマリーンズ) 満腹度:☆☆☆

この人、自己管理が半端ない。この人って高校の先輩に失礼ですが。例えばロジンバックを掴む時。屈んで触るのでは集中力が切れるからと、一旦腰を落としてから手になじませる。ボールを受ける捕手・里崎は神経質だと感じないでもないが、細部までこだわり野球への情熱を賞賛してもいる。國學院大學監督・竹田利秋氏での出会いが変則的なピッチャーを一流に育て上げた。コントロールの悪いピッチャーがいるはずがない。氏の持論である。問題点を突き詰めた結果、多少、コントロールがましになる。この邂逅がなければ稀代のアンダースローは埋没したことだろう。個人的にはミッシー(国学院栃木高校監督・実島範朗)の登場が懐かしかった。渡辺俊介が出来るまでのノンフィクション。これを書くこと、ちょっとやってみたかったんだけどなあ。本人が書いてしまっては、切り口を変えて挑むしかないか。

『無名』

2008年2月 1日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:沢木耕太郎 満腹度:☆☆☆☆☆

祖父が他界する以前に借りた本である。常々、本は借りるものではなく、必然的に手元に届くものだと考えている。今回、その確信を更に強めた。届いてしまったのだ。沢木氏が実父を看取るまでを描いた本作は、祖父と孫という関係の違いこそあれ、非常に共感をおぼえる部分が多々ある。最期の時に立ち会えなかったときの心情など、あまりに酷似していて恐ろしいくらいだった。亡父の歴史を綴る。親子関係が良好であろうとも、容易な作業ではないがそれをやりきってしまったところは、さすがと唸るしかない。『壇』に続く、渾身のノンフィクションである。

『男たちの神話』

2008年1月29日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:佐瀬稔 満腹度:☆☆☆

ほとんどが読んだことのある話ばかりなのだけれど、書き手が違えばモチロン書き方も異なり、思いもまた違う。平易な言葉が並ぶが、無駄がそぎ落とされており、飾らないから肩肘張らないで読み進められるところは唸るしかない。とにかくインタビューが上手いんだ。核心を突くところまでのプロセスが、持って行き方が絶妙で、かなり勉強になる。難解な言葉を使わなくても、これだけ人を感動されらる。シンプル・イズ・ベストこそが尊い。そんなことを大先輩から教わった気がする。

 

『陽気なギャングが地球を回す』

2008年1月29日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:伊坂幸太郎 満腹度:☆☆☆

独特の手法で描かれているからグイグイっと引きずり込まれる。単語を独自に解釈してストーリーに繋げていくやり方はお見事。超クールな成瀬を筆頭としたギャング達は、これまでの固定観念を粉々にしてくれるから気持ちがいい。

『マイブームの魂』

2008年1月18日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:みうらじゅん 満腹度:☆☆☆☆

満腹にしなかったのは、おそらくみゅーじゅんが望まないから。満点なんて不釣合いだろうし。みゅーじゅんを語る上で欠かせない「奥村チヨ」「ブロンソン」「ボブ・ディラン」に関して熱く語り尽くしたファナティックな一冊。一歩間違えば危険極まりないストーカーなのだけれど、みゅーじゅんの語り口が上手くその具合を緩和している。好きであることを極めるには。その極意があますところなく記されている。ディランへの偏愛は凄まじく、そして恐ろしい。

『WORST 19巻』

2008年1月 8日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:高橋ヒロシ 満腹度:☆☆☆☆☆

全面抗争と共に明かされる過去。錯綜する個々の思い。単なるヤンキー漫画の範疇に収まらない、『リアル』や『バガボンド』同様に、終に枠を逸脱した。故人・鉄生を登場させる演出は心憎い。終焉へ向けてストーリーはさらに加速する。正義が勝つ。これで大団円なのだろうが、もうひと波乱ありそうな予感が漂う。

『スポーツ発熱地図』

2008年1月 8日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

著者:藤島大 満腹度:☆☆☆☆☆

個人的なバイブルである。書籍化を心待ちにしていた。といつつ金欠により発行から2年を経て手にしたのだけれども。某スポーツ総合誌の巻末(ここの配置が絶妙なんだ)で連載されていた列島スポーツ紀行をまとめたもの。悲しいかな我が栃木はフューチャーされていないのだが、「山形」編で柱谷幸一監督が、「仙台」編で山下芳輝と栃木SCに係わりのある人が取り上げられている。「水道橋」編ではスポーツライター講座で一緒に学んだ「旧知の青年」が登場。ジェラシーの炎かが・・・。漢字の並びが心地よく、酒と名産品がスパイスとしてまぶされ、地域特有のスポーツの味に深みを与えている。師匠の現時点での最高傑作ではないだろうか。「各務原(かかみがはら)」編が絶品。