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セットプレーの精度@サントリーサンゴリアス対三洋電機ワイルドナイツ

2008年2月27日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

勝敗を分けたのはラインアウトだった。トップリーグファイナルを制したサントリーサンゴリアス。奪ったトライ2本はいずれもラインアウトが起点だった。序盤からノーサイドの笛が鳴るまでセットプレーの精度は落ちることなく、リーグ戦無敗の14連勝、三洋電機ワイルドナイツに今季はじめて土をつけた。

早々にブラウンのPGで先手を取った三洋だが、その後立て続けにブラウンがキックを外してしまう。ドロップキックは致し方ないにしても、PGはしっかりと決めておきたかった。風、激しく、読みが難しかったにしても。三洋は逸機するも風上に立ち、キックでエリアを回復する戦術でサントリーを上手くコントロール下に置く。しかし、ラインアウトからのボールを竹本にダイレクトキャッチされ、DFが絡みつくも振りほどかれてしまいインゴールへと飛び込まれる(ゴール成功)。逆転に成功したサントリーはやや劣勢だったブレイクダウンでも伍して戦えるようになる。攻め切れなかった三洋だが左右左とワイドにボールを展開し、フェイズを重ねる。サントリーを揺さぶり、コリニアシがフィニッシュ。10-7と引っくり返して前半を折り返した。

後半、風下の三洋は押し込められることを織り込み済み。攻勢に回ったサントリーは一気に押し切りたかったが、赤い守備網は容易に破れない。モールで前進、有賀の突破から攻め入るも、決死のDFの前にトライを得られない。3点のリードを粘着力のあるDFで保持してきた三洋であるが、またしてもラインアウトから失点を喫する。僅かな綻びを小野沢に突かれ、走り切られてしまった(ゴール成功)。強烈なモールからのアタックを耐えに耐え、ブラウンがターンオーバー。好守が反撃の狼煙になるはずだったが、サントリーの鋭い出足は最後まで衰えを見せない。強固なDFに手を焼きフィニッシャーの北川にボールが回らず、22mラインを越えることすら難儀な作業となってしまう。せっかく掴んだ好機も自分達のミスで潰してしまった。三洋のラストワンプレーはラインアウトだった。ボールを投じるが誰も触れられなかった。楕円はグラウンドを不規則に転がった。この試合の全てが凝縮されたシーンだった。

10-14。スコアは動くことなく、つまりサントリーが初めてトップリーグの栄冠を手中に収めた。

トップリーグファイナル サントリーサンゴリアス14-10三洋電機ワイルドナイツ @秩父宮ラグビー場

オフェンスのアイディア不足が招いた敗戦

2008年1月12日 大塚秀毅 | | コメント(0) | トラックバック(0)

素早く、鋭く、深い。伝統のタイガージャージィを身に纏ったケイオーは魂のタックルを突き刺しまくった。ワセダのアタックを凌いではキックでエリアを挽回。ゲームプランを着実に実行に移す。連続攻撃を寸断することに成功した。さあ、次はアタック。が、攻め手が見出せなかった。エースWTBの山田を利してロングゲインを狙いたかったが、肝心のボールが出ない。いや、出せなかった、と記した方が適切だろうか。自慢のBK陣は宝の持ち腐れに。敵陣に侵入してからいかに攻め崩すか。攻守の切り替えにおけるアイディア不足が最後まで響いてしまった。

カントー不在のファイナル。駒を進めたのは昨季、辛酸を舐めたワセダと、8季ぶりの奪還を狙うケイオーだった。ワセダは得意のFW戦で圧を掛け、イニシアチブをがっちり握った。モール、スクラムからトライを奪いに掛かる。これをケイオーが決死のディフェンスで阻止する展開が繰り返される。思うような試合運びが出来なかったワセダだが、15分にスクラムからサイドを突いた豊田が飛び込んでスコアを動かす。先手を取るが雨が降りしきる悪コンディション、ケイオーの奮闘に拙攻を重ねる。追加点を挙げられない。劣勢に回り続けたケイオー。2本のPGを得るも、Hポールを通過させられたのは1回のみ。つまり、3点を返すのがやっとだった。戦前の下馬評を覆せない。

エンドが変わった後半。ワセダは反撃の余地すら与えない。圧倒する。ケイオー陣に長く居座った。7分のドライビングモールからのトライは反則(オブストラクション)によりカウントされなかったが、17分スクラムから所謂8-9でサイド突破を図り最後は長尾が飛び込んで2トライ目。FW戦での優位性を生かしきるワセダは28分にドライビングモールから、36分には相手の落球を見逃さずにトライを積み重ねる。点差はみるみる広がり、ケイオーに許したのは2PGの6点だけ。ノートライに抑え、2季ぶりにテッペンに立った。

就任1年目は気弱な印象が拭えなかったワセダ・中竹竜二監督だが、2年目は一転して自信に満ち溢れた表情だけが目に焼きついた。選手と共に監督も成長を遂げた証だろう。現役時代に成し得なかった大学日本一の栄冠を、指導者として手にした。

ラグビー大学選手権ファイナル ワセダ26-6ケイオー @国立